見当識障害

こんにちは

さくら・介護ステーション浜松中央の訪問介護員です。

認知症の一つに、見当識障害があります。
見当識とは、自分が置かれている状況、たとえば年月日、時間、季節、場所、人物などの状況を正しく認識する能力です。
中核症状の1つで、時間や季節がわからなくなる、今いる場所がわからなくなる、人がわからなくなるといった障害です。

見当識障害の現れ方
・時間や季節がわからなくなる
まず時間の認識が乏しくなる場合が多く、今日の年月日や曜日、時間、季節を間違える事が多くなります。
遅刻をする、外出の準備ができない、季節に合った服装を選ぶことができないなどの症状がみられます。

・場所がわからなくなる
通い慣れたスーパーまでの道順がわからなくなります。
自分がいる場所がわからなくなり家に帰れなくなったという場面が増えます。
場所の認識も薄れ、病院に行っても病院だと認識出来ないといったことが起こります。

・相手がわからなくなる
症状が進むと、人を間違えることが多くなります。
家族や親戚、友人であっても認識できない場面がふえます。

見当識障害の方への接し方
見当識障害が見られると、人と会う予定を忘れたり、迷子になってしまったり、家族や友人をかたくなに知らないと言う場合があります。
また症状が進むと、トイレを間違って別の場所で排泄したり、トイレまで間に合わず失禁する場合もあります。
こういった症状が出ると、家族や周囲の人たちも驚きやストレスから怒ってしまうことがあります。
認識する機能が失われてしまっているという事を、家族が理解する事が大切です。

責めずに理解してもらう工夫をしましょう
認知症の方を怒ったり責めたりしても、本人は怒られている原因が認識できていないため、余計に興奮させたり、自尊心を傷つける事になります。
時間の認識が乏しい場合、文字盤が見やすい時計を枕元に置いたり、本人が生活する拠点となる部屋に置きましょう。
また、外出の時間が近づいてきたら、「今日はどこに行く日でしょうか?」「お迎えの車が来るので、そろそろ準備しましょう。」と
行動を促すような声かけを心がけましょう。

春なのに秋と認識している場合は、桜を見たり、旬の食べ物をメニューに取り入れたり、
季節を感じることを取り入れてみるなどの工夫もいいでしょう。

日常生活のコミュニケーションの中で、基本的な情報を繰り返し伝えてください。
その際、自然なコミュニケーションとなることを心がけましょう。

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