高齢者が転倒しやすい場所、転倒予防・対策について

こんにちは。さくらデイサービス浜松中央 機能訓練士です。

本日は、高齢者が転倒しやすい場所、転倒予防・対策について、紹介させていただきます。

高齢者は筋力やバランス能力、視力などの身体能力の低下により、転倒しやすくなります。

転倒は、年齢が高くなるにつれて増加します。

■高齢者が転倒しやすい場所

転倒事故の約7割は「自宅」で起きています。

高齢者の自宅での転倒事故のうち約8割が「屋内」、約2割が「屋外」で、高齢者の転倒事故は「自宅の屋内」で起きやすいのが特徴です。

その自宅屋内のうち、特に高齢者が転倒しやすい場所は以下の通りです。

①居室・寝室(45.0%)

高齢者の転倒事故が最も起きやすい場所は居室・寝室です。階段などならともかく、居室や寝室で転ぶのはなぜだろうと思う人もいることでしょう。
しかし、高齢者は身体機能が低下しているため、カーペットや敷居などのほんのわずかな段差などでもつまずいて転倒することがあります。

②階段(18.7%)

階段は段差があり、若い人でも転倒・転落します。

③台所・食堂(17.0%)

台所に敷かれていることが多いキッチンマットにつまずいたり滑ったりして転倒、あるいは高いところにあるものを取ろうとして転倒、などがあります。

台所・食堂では高齢者の誤飲・誤嚥による窒息、あるいは着衣着火によるやけどなども起こります。十分な注意が必要です。

④風呂場・洗面所(5.4%)

風呂場には段差があるケースが多く、水に濡れて滑りやすい為、高齢者は転倒しやすいです。また、洗面所の床には小物などが置かれているケースが多く、高齢者がつまずくリスクが高い場所だといえます。

⑤玄関・縁側(5.2%)

玄関や縁側には段差があるため、高齢者の転倒事故が起きやすいです。

■転倒を予防する対策

●手すりを取り付ける

高齢者の転倒を予防するためにまず重要なのは、自宅の必要な場所

に手すりを取り付ける事です。

●段差をなくす

高齢者は身体機能が低下し、すり足で歩くことが多いため、若い人なら考えられない小さな段差でも転んでしまうことがあります。
カーペットや敷居などの段差はできる限りなくした方が良いです。

●マットや延長コードなどの滑りやすいものを置かない

高齢者が踏むと滑りやすいマットや電源コード、延長コードなどを床に置かないことも大切です。
どうしてもマットを置かなければならない場合は、滑り止めで固定が必要です。

●寝室からトイレまでの動線を確保する

夜間、寝室からトイレへ行くまでの間で転倒することも高齢者には多いです。
寝室からトイレの間は、スイッチを押さなくても自動的に点灯するセンサー式の足元灯を設置すると良いです。
また、手すりは万全に設置し、滑りやすいもの、つまずきやすいものを置かないよう気を付けた方が良いです。